2010年2月18日木曜日

市場から

新年は株高から始まりましたね。大和證券によると寅年の相場は景気後退期となるが買いの大相場だということのようです。

美術市場は相変わらず暗雲が立ち込めています。日本の美術市場は長い間、業者だけで構成される交換会という場で作られてきました。もともと銀行がお金を貸してくれる業界ではなかったので、業者同士で商品を持ち寄って売買しお金を融通しあう講のような場でした。ほとんど世界に類のない組織で、長所としては丁稚修行した若者が乏しい資金でも開業できることなどが上げられますが、バブル期には顧客不在のバカ高値、不景気になればしぼんだ風船のような相場になってしまいます。市場には原理があり自由があり命さえあるが如く経済学では論じられますが、果たして本当なのでしょうか。業者の思惑や懐具合で作家や所蔵家の財産価値が決められて良いわけはありません。米作り農家が半年近く精魂込めて作ったお米が出荷すると米相場で赤字になってしまう。やはり変です。市場原理という言葉の中には、犯罪に値する詐欺行為を悪徳商法と呼ぶことと通じるものがあるように思えます。とはいえ、市場を戦時下の統制経済のように国家管理することなど勿論論外ですが、強欲と失望の暴走をどうにかしなければなりません。今、世界の金融界でもそのことが問題になっています。規制か放任か性悪説と性善説が凌ぎ合う。

21世紀の市場の有り様はどうなるのでしょう。中国も欧米も高額美術市場は今も沸き立っています。人類は新たな知恵を得ることが出来るのでしょうか。

0 件のコメント:

コメントを投稿